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時期:2023年7月-12月
(第1回:7月17日[月祝]、第2回:8月27日[日]、第3回:9月30日[土]、第4,5回の日程は調整中)
時間:17:00-19:00(16:45 開場)
会場:theca(コ本や内)
住所:〒162-0801 東京都新宿区山吹町294 小久保ビル2階
講師:権祥海(レクチャー)、長谷川新(聞き手)
料金:会場参加チケット 各回2,000円(学生1,000円)、全5回通し券8,000円(学生4,000円)※8/26(土)までの申込限定
アーカイブ映像配信 各回1,800円、全5回通し券 7,800円
Peatix:https://kcah2023.peatix.com
定員:20名
WEB:https://honkbooks.com/kcah2023
企画:権祥海
協力:長谷川新、コ本や honkbooks
韓国の現代美術を思い浮かべる時、どのようなイメージを想像するだろうか。ス・ドホ、イ・ブル、キム・スジャ、ヤン・ヘギュのように、世界で知られるアーティストを想起する人もいるだろうし、近年、フリーズ・ソウルを含むアートマーケットの隆盛を見て、「盛り上がっている」雰囲気を感じる人も少なくないだろう。また「あいちトリエンナーレ2019」での《平和の少女像》に対する展示中止事件をきっかけに、作品の背景にある韓国の「民衆美術」に関心を持つ人もいるかもしれない。
日本と韓国は、政治・経済・歴史など、生活や表現の土台をなすあらゆる面を共有しており、互いを参照することが多い。しかし、日本において韓国現代美術は、意外と言っていいほど部分的・断片的でしか紹介されて来なかった。韓国現代美術に関する展覧会や日本語に訳された書籍としては、1980年代の「民衆美術」がようやく紹介されはじめた程度である。
本レクチャー・シリーズは、このような背景を踏まえ、「共集と運動」を軸に韓国現代美術の全体像を概観するものである。韓国現代美術の歴史は、戦争、独裁支配、近代化、民主化、国際化といった激しい時代の変化の中で継承と断絶を繰り返してきた。そこには、人々の集まりやうごめきがムーブメント、アクション、ジェスチャーを成してきた歴史が垣間見れる。
各レクチャーでは、韓国現代美術における芸術実践を時代ごとの政治・社会・生活の様相と共に読み解いていく。また聞き手としてインディペンデントキュレーターの長谷川新を招き、日韓の現代美術における同時代的な関連性や、日本で韓国現代美術史を学ぶ意義を浮き彫りにする。
レクチャー概要
第1回(7月17日[月祝])「1940-50年代:変革期の美術」
日本植民地期、解放期、朝鮮戦争期を経験する変革の時代、美術家たちは社会主義と民主主義のイデオロギーに翻弄されながら公募展や小規模集団を組織した。民族的な文化遺産を反映する絵画やアンフォルメルの影響を表す絵画が共存するなかで、国家のアイデンティティや美術制度と向き合った美術家たちの活動を作品と共に紹介する。
第2回(8月27日[日])「1960-70年代:実験美術と美術集団」
軍事クーデターで成立した朴正熙軍事政権下、パフォーマンス、オブジェ、実験映画、ビデオアートといった美術の内容や形式の拡張を目指した「実験美術」が様々な美術集団によって試みられた。国家保安法によって前衛的な表現への弾圧が強化されるなか、産業化・都市化の弊害、政治的な抑圧、既成社会への批判などを表現に反映した。
第3回(9月30日[土])「1980年代:民衆芸術と文化運動」
第4回(調整中)「1990年代:新世代、ポスト民衆美術」
第5回(調整中)「2000年代以降:多元芸術、コレクティブ」